インターネットで世の中は悪くなる?

社会で常識と考えられていることが実は嘘だったということは多々ある。イラク大量破壊兵器を実は開発していなかったとか。軍需産業に携わる人とか一部にとってそれが莫大な利益につながるのだから嘘をつくのはある意味当然。私も嘘を流行らして1億もらえるなら全力で嘘を突き通したい。
 
ただ今はインターネットの登場でみんなが真実にアクセスしやすくなり杜撰な嘘はポロポロとバレるようになった。スノーデンやWikileaksで暴かれた真実にビックリした人は多い。真実が明るみにでて悪事が露見し世の中は良くなる。インターネット万歳。集合知最高。そう思っていたところにSNSトランプ大統領誕生やBrexitの一役買った事実が。
 
注目すべきは何に「いいね」したかで、その人の知能・宗派・政党から、酒たばこをやるか親が離婚しているかまで詳細な個人属性・嗜好が分かってしまうこと。たとえFacebookで積極的にいいねを押さなくてもAmazonで買い物はするかもしれないしネット上でなんの活動も残していない人は今どきあまり居ないだろうから、自分の属性・嗜好は大体誰かに掴まれていると考えた方がいい。
 
個人情報が知らないところで出回っている気持ち悪さはこれまでも漠然とあったが、それは別にネット時代以前にも例えばレンタルビデオの会員カードを作れば漏れていたし半ば諦めていたのだが、時代はついに個人情報では留まらず個人属性や嗜好まで特定できるようになり、最後は心を操作されてしまうまでになってしまった。自分にとって心地良い記事や映像を無意識に見せ続けられたらそれは投票結果につながることは想像に難くない。インターネットによって人々は真実に到達できるようになったと思いきや、それよりももっと容易にフェイクを掴まされるようにもなり、大量の人間が一瞬で操作されてようになってしまった。なんたることか。
 
大体こう、操作するのはそれによって莫大な利益を得る側の人間であって、操作された結果損するのは我々一般人だというのは歴史が物語っている。トランプが大統領を続けてイギリスがEUを離脱してアメリカとイギリスの多くの人たちの暮らしが良くなるとは考えにくい。であれば結果として世の中はインターネットによって暮らしにくい方向に向かっているのではないかというのが今回の結論。便利な世の中と暮らしやすい世の中は同じではないと思う。
 
<参考サイト>